施工・据え付け時の注意

プロファイルウインドーは高い気密性を出すために、工場で組み立て、調整し、検査したうえで出荷致しております。ご承知の通り窓枠の据え付けの精度はこの気密性、及び窓の開閉機能に大きく影響しますので窓の取付けに当たっては下記の点にご配慮願います。
特にヘーベシーベ窓の場合、在来の建具と調整の仕方が違いますのでご注意ください。

各窓共通事項

  1. 敷居及び鴨居が水平になるように、また敷居及び鴨居にたわみが出ないようにしてください。特にへーベシーベ窓の場合は、ペアガラスを含んだ重い引き戸をはめ込んだ状態でも敷居の水平が維持できる様、強度を考慮してください。引戸を吊り込んだ後で敷居が下がる場合もありますので、吊り込んだ後でレールの上端が水平になっているかどうかをご確認願います。鴨居は1800mm巾でも、垂れ下がります。必ず、鴨居は垂れ下がらないように、梁などに吊り下げるようにして下さい。
  2. たて枠が垂直に(水平な敷居と直角に)なるよう、また外枠にねじれがでないよう気を付けてください。
  3. 建設工事中の窓の養生にガムテープは使わないで下さい。養生には、必ずはがしやすい養生テープを使用して下さい。
    ★ガムテープを窓の養生に使い、はがす時に木部の表面も一緒にはがしてしまうトラブルが時々起きています。材料が柾目なので、はがれる部分が長くなるのが通例で、きれいな補修はほとんど不可能です。
  4. 水で落ちない「汚れ」がついて、これをシンナーで取る時は、塗装が落ちないよう気をつけながら軽くこすって落としてください。
  5. 材料が米松の場合「やにつぼ」は取り除いてありますが、「やに」が出た時は、シンナー又は工業用のアルコールで拭き取ってください。シンナーを使う時は前の項目の様に塗装に注意して拭き取ってください。

へーベシーベ窓

窓を閉じた状態で、たて枠と建具の間が等間隔(約5ミリ)に納まる様調節してあります。窓枠取付の際は、あとで建具での調整はできないものと思って垂直・水平の精度を出してください。

鴨居の垂れ下がりは気密性を悪くします。又5ミリ以上鴨居が垂れ下がりますと、こすれて開閉出来なくなります。
  • 最近のトラブル例ですが、引渡しの後6ヶ月で引き戸の動きが重いものが出てきました。チェックしますと、1間半の引違い窓はまったく問題がなく開閉できるのに、ほとんどの1間の引違い窓は鴨居が下がり、動きが重くなっていました。たぶん、1間半の窓の場合は、鴨居の垂れ下がりを予測して据付けの際に対策をしたが、1間の窓の場合は何もしなかったのではないかと推測します。
  • また別の現場では、引渡し1年後に敷居が太鼓になり引き戸がはずれなくなりました。原因は窓の両側の柱にかかる荷重が大きく、土台が沈み、たて枠も一緒に沈んだ為でした。
  • 敷居・鴨居の水平を調整した時に、下図のように、室内外のレールの水平にも御注意下さい。特に外付けの場合、外側のレールが重みで下がっていることが多く見受けられます。
取付イメージ

へーベシーベ窓の建具の取りはずし、吊込み

据え付けの時などに建具を外したい時は、建具上部の左右に付いているトップガイド(黒のプラスチック)の木ねじをドライバーではずし、トップガイドを横に抜くと、室内側の建具は室内に、室外側の建具は室外に倒れます。
「けんどん」ではずすのではなく、ガイドをはずすと倒れてきますので、ご注意下さい。(へーベシーベ窓のトップガイドは、建具から取りはずしてもレールからは、はずれないようになっています。)

吊りこみは上記の逆の手順でお願いします。
取付イメージ

外開き窓

比較的小さな窓でも、取付け方で直角がくずれることがあります。外開き窓の場合、仮づけの状態で外から見て、枠と建具の間隔が均一になっているかどうかをチェックした上で、本格的に取り付けして下さい。 特にトップスイング窓の場合、金物が枠、建具とこすれない様に御注意下さい。
サイドスイング窓の場合、上から荷重をかけると、90度以上開かなくなりますので、くさび等で上からも、下からも圧力を絶対にかけない様にして下さい。

室内側の窓枠に額縁などを取り付ける時は網戸の開閉、或は網戸の取付け、取りはずしに支障が出ないようにして下さい。

ドレーキップ窓

枠が比較的細いので、取付け方で直角がくずれたり、ねじれが出ることがあります。 ドレーキップ窓の場合、取り付けた時に枠と建具の間隔が見えませんので、枠の対角線を測るなどして、直角を出すようご配慮願います。

特にドレーキップ窓では、直角が3mm狂いますと、金物では調整出来なくなり、開閉に支障がでます。

室外側の窓枠に額縁などを取り付ける時は網戸の開閉、或は網戸の取り付け、取りはずしに支障が出ないようにして下さい。

かまち戸

かまち戸の場合、枠が比較的大きいため、枠断面の割にはねじれたり、曲がっている事が多く、取付けの際はまっすぐに取付けることが大切です。
下げ振りなどで確認して、たて枠をまっすぐ据付ける様心がけて下さい。建具(扉)が重く枠に与える影響が大きいので、注意しながら吊り元側の枠を固定して下さい。最後には、枠と建具の間隔が上下左右とも一定になっている事を必ず確認して下さい。